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だれがなんのために つくったんですか?

福島県郡山市から東京都多摩市に避難されてている ペンネーム 星ひかりさんからメッセージが寄せられました。
ご了解を得て、blogにアップさせていただきます。
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だれが なんのために つくったんですか?

8月16日、東京へ避難している私のもとへ一通のメールが届いた。「明日は福島の子どもたちが国に直訴に行きます。一緒に参加しませんか?」 残念ながら当日は仕事で行かれなかったが、TVのニュースで10歳の娘がその中継の一部を見ていた。原子力災害対策本部と文科省の担当者をまえに、子どもたちのストレートな意見が飛ぶ。 「私は普通の子どもを産めますか?何歳まで生きられますか?」「菅総理大臣へ 原発全部止めてほしいです。」 その子どもたちの視線を避けるかのように、大人たちは下をうつむいたまま。そして回答は「最大限努力したいです。」 すかさず後ろから「なんで大人なのに質問にちゃんと答えてくれないの?ちゃんと質問聞いてるの?」 子どもたちは真っ向から大人にぶつかる。そのやりとりはかなり激しかったと娘は言った。18日の朝日新聞にもその記事が載った。

その後、彼女は作文を書いた。
「(原発は)だれが、なんのために 作ったんですか? なんでほかの人たちを巻き込んで被ばくとかあわなきゃならないの? あなたも被ばくしてみたらどうですか? そしたら福島の人たちの気持ちがわかるはずです。福島の人たちは何もしていないのに被ばくして、その被ばくは未来にどういう影響を与えるのか、将来どうなっちゃうのか?とか、不安をもってそれを乗り越えている。 今子どもたちが将来に向かって精一杯できることをしているのに、大人たちは自分たちのことだけ考えて何もしない。あるいは考えている人もいればいない人もいる。」 

実はちょうどこの2日前に、大好きだった福島のお友達が我が家をたずねてきてくれて、娘は一緒にプールに行ったり、映画をみたりして楽しい時をすごした。なのになんでまた別れなきゃならないの? と切なかったし、郡山へ帰る友達の苦しさも感じていたのだろう。 私はこの言葉にとても胸が苦しくなったが、ひとりの大人として、この問いかけに、きちんと応えていく社会をつくりたいと思う。

2011・8・31
星 ひかり
by fukushimakyoto | 2011-08-31 00:00 | 避難者の声