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【報告】9/11 京都府・京都市に原発被災者支援法に基づく具体的施策の実施を要請

佐藤です。

9月11日(火)に、「大飯原発の再稼動停止」と「原発被災者支援法の先取り実施」を求める要請を、京都府と京都市に行いましたので報告します。
長文ご容赦。
参加したのは20名でした。
避難者の方も多数参加され、切実な訴えを届けました。

京都府への要請
【報告】9/11 京都府・京都市に原発被災者支援法に基づく具体的施策の実施を要請_a0224877_19551058.jpg


1.京都府
1)原発再稼動停止要請
京都府防災原子力安全課の担当者が応対。
まず、放射能から子どもを守る会・京都の要請書を読み上げた後提出しました。
関西広域連合が9月7日に出した見解で「限定的な再稼動」「暫定的な安全基準」と言っているので、「直ちに大飯原発を停めるよう、京都府は関西電力に申し入れるべきだ」と求めました。
私が「避難者の方が多数参加していますよ。」と話すと、応対した職員は「私は社会人2年目ですが、昨年相馬市に1週間支援に行きました。現地の惨状は実際に見てきました。」と話し始め、個人的には真面目な人という印象でした。
そして避難者の方中心に、それぞれの思いを要請しました。
茨城北部からの避難者は「停電で防災無線もだめ。ガソリンもない。避難なんて実際にできない。原発安全課でなく、原発ゼロ課にしてほしい。」
東京からの避難者「水道水が汚染されました。子どもを風呂に入れていいか悩みました。こちらで原発事故がおきれば琵琶湖が汚染されます。それがわかってますか?」
応対の職員は「うかがったことは、必ず上に伝えます。」

2)被災者支援法要請
京都府防災原子力安全課・被災地応援担当の参事が応対。
うつくしま☆ふくしまin京都の要請書を読み上げた後、提出しました。
応対した参事は、「京都府は他より対象を広げて、災害救助法の適用地域の人を受け入れてきた。」と、被災地支援にかかわってきた人だったので、具体的な話ができました。
こちらは、「被災者支援法を先取り実施してほしい」と強く要請し、それぞれの思いを語りました。
福島市からの避難者「子どもの甲状腺にのう胞があった。健康診断を定期的に受けたい。」
東京からの避難者「東京からの避難には支援がない。住宅支援、就職支援がほしい。子どもの尿検査でセシウムが出ている。検査をきちんとしてほしい。」
いわき市からの避難者「いちばん心配なのは染色体異常。調べてほしい。福島で髪が抜けている。」「3年間の住宅支援が終わったら福島に帰るしかないのか?住宅支援を長くしてほしい。」
奥森代表「月一回、避難者と家族が行き来できるよう、往復バスを走らせてほしい。」
応対した参事は、「いま避難者の方にアンケートを取って、声を集約しているところです。阪神大震災でも特例で住宅5年のびた。私は確約できないが、のびることは十分あると思う。」と回答。


京都市への要請
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2.京都市
1)原発再稼動停止要請
京都市環境政策局 地球温暖化対策室の課長と係長が応対。
放射能から子どもを守る会・京都の要請書を読み上げた後提出。
関西広域連合の9月7日の見解を追及。
応対した職員は「暫定的な安全基準で再稼動され、未だに正式な安全は確保されていない。節電に協力してきたが、電力供給は検証する必要がある。直ちに大飯原発を停めていいのかはこれから検証」と返事。
奥森代表は、「現地の声を聞かれたか?行ったことがありますか?(応対した職員は行ってない。)私は去年会津若松の現場を見た。流浪の民と化していた。事故がおこれば止められない。逃げる場所ない。原発を動かすのは被災者無視。命の問題だ。机の上で考えてもだめ。」と追求。
福島からの避難者「だまされてきた。事故がおきて人間関係ばらばら。娘が残っているので心配。」
いわき市からの避難者「夫が20km圏内で交通整理の仕事してる。被曝が心配。原発事故は人の生活と人生を台無しにする。」
東京からの避難者「京都市は文化財の保護をどう考えているのか?」
千葉県からの避難者「京都大好き。でも京都に避難を奨めると大飯原発が再稼動したところに避難したくないと言われた。」
応対した課長は、「我々も原発に依存しない社会をつくると言っている。関西電力の株主総会でも、株主として提案したが否決された。」と回答。
ならば、「一刻も早く大飯原発を停めるべきでしょう!」と迫りました。

2)被災者支援法要請
京都市危機管理課の課長が応対。
うつくしま☆ふくしまin京都の要請書を読み上げた後、提出。
福島市からの避難者「住宅3年期限が不安。民間に移れば給与の大半が家賃で消える。子どもの甲状腺ののう胞も心配。」
東京からの避難者「支援がない。働いて収入得たいが年齢、スキル不安。職業訓練をしてほしい。母子避難なので子どもの病気の時が心配。」
千葉からの避難者「一般の人に知らせてほしい。広報に載せてと電話しても断られた。行政が避難者の声を伝える場をつくってほしい。」
奥森代表から「定期的に、話し合いができないですか?来年3月11日、私たちと共同でシンポジウムをもてませんか?」と要請。
応対した課長は、「要求項目を扱う所管が分かれているので、そこに降ろします。」と回答。

3.私の感想
被災者の方が多数参加され、要求をはっきりと伝えることができたのは大成果だったと思います。
住宅、健康、仕事、原発被災への理解を一般の人に伝えること という要求が明確になってきました。

そして、京都は大飯原発の地元なんだと、大飯を停める責任があることを痛感しました。

京都府も京都市も官僚で縦割り行政の壁はあると思いました。
被災地を知っている職員はいるけど、権限が限られているのも感じました。
だから、今後も交渉は当然続けますが、再稼動反対の運動が全国に広がっているように、被災者支援法実現の運動の裾野を広げていく必要があると思いました。
9月29日の谷岡議員を招いての被災者支援法の集い、絶対成功させましょう!
今日、洛西の方で話し合い、11月初旬に洛西ニュータウンでフェスタをやろうと決めました。
詳細は追って連絡いたします。

以上です。
参加された方、補足・訂正あればお願いします
by fukushimakyoto | 2012-09-13 00:00 | 避難する権利と賠償問題