NEW POST

原発賠償京都原告団 共同代表 福島敦子さんのお話

認めろ!避難の権利 守れ!子どもの未来
原発賠償京都原告団・福島共同代表のごあいさつです。

1 2011年3月11日15時37分、東京電力の福島第1原子力発電所1号機の全交流電源が喪失、その後、各号機も同様に全電源を喪失し、放射能汚染という大事故を引き起こしました。2年半が経った今も、放射能により汚染された水の漏出が起きています。事故検証も進んでいません。

 私は事故直後、2人の娘を連れて、車中泊を繰り返し、福島から京都へ来ました。戦争が起きたら、こんな感じなのだろうかと思いました。当然ですが、福島での勤め先はやめざるを得ませんでした。京都に来てから、子ども二人を抱えて必死で就職先を探しました。今はなんとか働けていますが、京都府からの住宅支援がなくなったら、生活が成り立つのかどうかはわかりません。それでも子どもたちに負担をかけさせるわけにはいきません。

 こんな苦労しているのは、私だけではありません。私たち家族のように、この原発事故による避難者は、現在も15万人を超えています。みんな、海も田畑も仕事も家族の団らんさえも、奪われました。私たちのかけがえのない『ふるさと』が汚され、子供たちに甲状腺がんが増加し、日本のみならず世界中の食べ物には放射能を含む物質が検出されるようになりました。私の大好きだった福島は、あの日から、世界中で有名になり、それまでとは全然違うニュアンスで呼ばれる地名になりました。あのなんでもなかった景色が、もう二度と戻ってこないんだと、事故から2年半たった今でも、言葉にできない思いになります。


2 また、私たちの苦しみは、避難をすれば終わるわけではありません。国の身勝手な区域設定に縛られ、被災者同士が争うこともあります。ADRで賠償請求しても、これは損害ではないと言われ、何とか払ってもらうために必死に主張し、この長丁場を耐え、それでも私たちの主張は聞き入れられません。まるで、私たちが何か間違ったことをしているかのようです。私たちが頭を下げている状態です。私たちは、何か間違ったことをしたのか、なぜこんなに生活が変わってしまったのかと、誰かに聞きたくなります。

 私たち避難者は、生きていくために必死です。家族が崩壊した家庭もあります。心が疲れてしまって病院に通っている知人もいます。収入が半分以下になった家庭もあります。そうやって、私たちが歯を食いしばっている間に、大幅な電気料金の値上げを簡単にやってのけ、原発再稼働の申請をする東京電力の経営には、疑問をぬぐえません。

 人類最新の科学をもってしても制御できない、また、生じる放射性廃棄物の処分すら決められない原発を、今後も継続したいと言うなら、われわれ被災者に対し、事故責任の真相を明らかにし、謝罪をするところから始めるのが筋ではないでしょうか。これは、被災者のみならず国民一人一人の思いだと確信いたしております。


3 そして、司法は今後、私たちの基本的人権を、本気で擁護しなければなりません。東電も政府もあてにならない今、私たちが頼れるところは、司法しかありません。政府から独立し、きちんと何が正しいことなのか、ちゃんと判断して欲しいです。本当にたくさんの被災者が、司法に祈るような気持ちで期待をしているのです。私なりに原発のこと、放射線物質の基準値のことを学びましたが、やはり経緯を見れば、どう考えてもおかしいです。

 しかし、検察は東電の取締役には誰にも過失はなかったと判断しました。また、裁判所はゴルフ場に対して「この程度の放射線なら営業に支障はない」と判断しました。裁判所は、ちゃんと現状を、現実を見てください。被災者や日本に住む人々に対する冒涜ともとれる司法判断が、これ以上続いてはなりません。

 原発事故のあったあの日から、私たち被災者の心は、放射性物質が浸み込んだ土壌よりもずっと根深く、汚染が進む地下水の様にじわじわと大きくえぐられ、疲弊し、この提訴にすがるより手段はありません。頑張るしかありません。

 裁判所はどうか、民意に耳を傾けてください!これをお聞きの皆さんにも、どうかご協力をよろしくお願い申し上げます。
                
平成25年9月17日 
京都集団訴訟原告 福島敦子
[PR]
トラックバックURL : https://utukushima.exblog.jp/tb/18634662
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by fukushimakyoto | 2013-09-18 17:46 | 避難する権利と賠償問題 | Trackback | Comments(0)

福島原発事故、東日本大震災により京都に避難してきている避難者と支援者でつくっている「うつくしま☆ふくしまin京都」のブログです


by fukushimakyoto
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31